ジョックス惨禍

(スポーツ撲滅委員会コンテンツ、危険対談)

ギャグを交えながら物事を真面目に考える事が出来ない方の閲覧を禁じマッスル。

 

 

カルマちゃん「こんばん如。真のシビリアンコントロール即ち文民統制を実現する為には、内閣総理大臣を文民に限定するだけじゃ不十分だ如。全ての体育会系関係者から選挙権と被選挙権を剥奪する如! そもそも奴ら、頭じゃなくて体で物事を考えてるから政治なんて無理無理如」

「はっはっは、それやったら日本は国連で糾弾されちゃうよ。ぢゃー取り敢えず具体的かつ論理的に愚痴ろうか」

「まずこれは、我輩の知り合いの男の子から聞いた話だ如。その人の中学校での体力測定での事なんだけど、男子の走り幅跳びが終わった後、男子担当のジョックス教師がおもむろに女子担当の教師の所に入って何か聞いてきたらしい如」

「何を聞いて来たの?」

「女子で一番跳べた人の記録だ如。んでそのジョックスは『男子な全員、女子の最高記録超えるまで跳べ』と言い放ったそうだ如」

「はっはっは、そんな事出来る訳ないね。私の経験上分かるけど、肉体的能力に関して、鍛えてない場合、男女差はありません。あと、鍛えてない男性は、鍛えた女性に絶対かないません。それから、男性相手にスポーツやる時意図的に負けたり、持てる重さの物でも持てないフリする女性が世の中にはかなりの割合で遍在しててみんなの認知を歪ませてるから要注意だよ良い子は気を付けようね」

「んでもって当然、男子全員が女子の最高記録を越えるなんて出来なかったそうだ如。そしたらそのジョックスは苦虫を噛み潰したように悔しそうな顔をしたそうだ如」

「それは自分のアイデンティティが軋んでるんだよ。その教師は『俺は男だから』って風に性別に大きく依存したアイデンティティを持ってた、そして男性神話が幻想である事を体現する存在である生徒たちは、彼にとって容認できないものだったんじゃないのかな」

「性別だとか民族だとか、先天的属性にアイデンティティを委ねた人間って傍迷惑だ如」

「この手の人は、夜中に忍び込んで、寝てる間に実際に去勢してみるのが一番だね。間違いないく一発でアイデンティティ崩壊するから」

「性別を誇り、性別にこだわり、そして縛られ、ふっ……悲しい如。きっとこういう奴らが、自分を保つ為にバイアグラを買い求めるんだ如」

「あのスピード承認は実にえげつなかったねえ、ピル承認を10年以上も保留しとたくせに」

「……って、なんだか性アイデンティティの話になってきた如」

「ジョックスの性アイデンティティはナショナリズム並に破壊的だからいーの!」

「じゃ、次ぎの愚痴だ如」

「これは私の小学校時代の事なんだけどね、私ゃ幼い頃から凄まじく貧弱で、喘息とかもあって特に持久力の無さは他の追随を決して許さず持久走はいつも最下位だったんだ。
 で、話は小6の持久走大会。学校の周りを何週か走って校庭に戻って来るんだけど当然私はダントツの最下位、前方を見ても誰も居ない中、
一人で死にそうになってヘロヘロ走ってる訳よ。それでも何とか走って、校庭に戻ってくるともう誰も走っちゃいないみんな終わって座ってるし!」

「さらし者だ如」

「まーここまでは私が遅いのが悪いんだから別に問題無いんだけどね。んで、競技マラソンの様に、校庭のトラックを1周してからゴールなんだけど、私がその1周を死に掛けながら走ってる時……」

 

――セピア色の回想シーン――

蓬(あ゛ー、辛い〜、死ぬ〜、みっともない〜)

……ぱち…………

蓬(……!?)

ぱち……ぱち……

蓬(…………)

ぱちぱちぱちぱち……わーわー……

蓬(……………………)

 

 

「………………………………………………勝手に感動するなァぁぁぁああああぁっっっッ!!!」

「…………」

「まったくもー、こっちはただひたすら苦しいだけでカケラ程も爽やかでも何でも無いのに……。何ちゅーか、子供や部下に、『俺が好きならお前も好きだろ』的理論で勝手に何か強制して、その人が嫌々ながら達成すると『どうだ、嬉しいだろ』と感情の共有を迫る伝統的家父長的ジャイアニズムを感じちゃったよ。当時、かなり太ってた私が喘息と鼻炎を抱えて走るのがどれだけ辛いかなんて考えもせずに拍手しおって……」

「スポ根の見過ぎだ如。二次元と三次元を混同しない分、大運動会見てあかり萌え萌えになってる大きなお友達の方がまだマシだ如」

「因みに日本の体育会系のキレっぷりは昔から凄くて、昔のボクシングでは『一発殴られたら二発殴り返せ』てな防御完全無視のモーレツ戦法が指導されてたそうだよ。このへん、戦時中に材料節約の為コックピットの装甲を世界一薄く作ってた日本軍の名残が感じられますね」

「今でも一部の体育会系は『練習中水飲むな』ってマゾヒスティックな戯言がまかり通ってるそうだ如。科学的には飲まないと体に悪い如に」

「それにしても、今回私がスポーツ撲滅を提唱したら、意外と沢山の反応があったのでちょっと驚きましたよ。これは、今まで誰もが心の奥底で、微かに、しかし確実に感じていたけれど、かつて誰も口にした例が無かった事だったのかもね」

「やっぱし思った事は言葉にしなきゃ駄目なんだ如。誰も言わないからって、黙ってちゃいけない如」

「そう、定説は疑わなきゃ駄目なんだね。自分の頭と経験を使って考えに考え抜いた末の、余りに独特な意見でも、意外と賛同を得られたりするものだったりね……。定説なんて所詮、決して賢くない民衆の感性の産物だし、あらゆる団体は大なり小なり軍隊的性格を帯びており、特に肉体的闘争を主目的とする体育会系は必然的にその傾向が強くなるという事を、ちょこっと心の隅に置いておいて欲しいな……」

「スポーツがなくなれば、きっと軍隊も戦争もなくなる如!」

「と、言う訳で何だかかなり危険な対談になっちゃったけど、スポーツ撲滅委員会では新規会員・リンク希望・参考情報紹介・投稿文・意見・感想などを随時募集してまーす」

「我輩からもお願いする如。神に栄光、人に平和、ジョックスに死を!だ如!」